介護とコミュニケーションについて
介護の基礎知識や技術だけではスムーズに介護サービスを提供することはできません。少ない情報から確実に読みとったり、チームとして質の高い介護サービスを提供したりするためにはコミュニケーションが欠かせないのです。しかしながら、初めて会った人と会話を弾ませるのはそう簡単なことではないため、まずはお互いのことをよく知ることからはじめていかなければなりません。お互いをよく知ることでお年寄りの考えていることや思っていることが理解できるようになるため、さらに質の高い介護サービスを提供することができます。
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お年寄りに満足してもらえる介護サービスを提供するためには基礎的な知識や技術だけでは足りません。思っていることや考えていることを自力で伝えることが難しいお年寄りも多いため、介護職員は少ない情報で何を望んでいるのか確実に読みとるコミュニケーション能力が必要不可欠です。また、お年寄りの介護度合いは一人一人違うため、画一的な介護サービスではなく一人一人に合った介護サービスを提供していく必要があります。そのためにはコミュニケーション能力だけでなく臨機応変に対応できる柔軟性も必要です。
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介護が必要になるとどうしても引け目を感じてしまい、他人との関わりを減らしてしまう方もいますが、そのままだと生きる意義を見いだすことができず空虚な人生を送ってしまいかねません。なぜなら、人間は社会や他人と関わりをもちさまざまな刺激を受けることによって健康的に暮らしていくことができるからです。そのためにも、言葉を交わしたり目を合わせたりなど積極的にコミュニケーションをとっていく必要があるわけですが、ただ言葉を交わすのではなく思いやりをもって接することが大切です。
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介護サービスは介護職員が一人で行うのではなく上司や同僚、部下と一緒にチームで行うため、タテとヨコの人間関係が重要になってくるわけですが、複数の人が集まる組織の中で働く場合は一人一人が職場における人間関係の重要性をしっかりと理解しておく必要があります。また、さまざまな部署の人が集まっているため仕事をスムーズに進めるためにも共通の目的をもち、メンバー同士で常にコミュニケーションをとって人間関係を良好にしておくことも必要です。