コミュニケーションのコツ
適切な介護サービスを提供するためにコミュニケーションはは欠かせませんが、具体的にはどのようにとっていけばいいのでしょうか。気をつけるポイントとして「傾聴の方法」「声のかけ方」「会話を弾ませる話題」「家族とのコミュニケーション」について、詳しく紹介していきます。これらの方法は介護現場はもちろんですが、日常生活でも役に立つことが多いので人間関係に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
-
介護現場でコミュニケーションをとるときに使えるテクニックのひとつが「傾聴」です。傾聴とはその字の通り、お年寄りの話に耳を傾けて共感しながら聴くことで、ただ話を聞いているだけではありません。お年寄りの中には難聴の人や認知症で内容が理解できない人も多く、話をよく聞きとれないことも少なくありません。ですが、その場合は「聞きとれない」「何回も聞いた」と相手を否定するのではなく、「うんうん」と共感しながら聞くようにしましょう。
-
声をかける際はお年寄り一人一人の特性に合わせてかけるようにしましょう。また、お年寄りが聞きとりやすいようにゆっくりと大きな声で話すようにすると、より伝わりやすくなります。また、正しく伝えるためにはただ言葉を発するのではなく、音の強弱や長短などで抑揚をつけたり笑顔で伝えるのも効果的ですが、その際に参考になるのがラジオ放送です。ラジオ放送は視覚障害のある人にも情報が正しく伝わるよう工夫しながら話しているため、参考になるポイントがたくさんあります。
-
初対面の人には警戒心を抱きながら接しているため、なかなかコミュニケーションをスムーズにとることができません。しかし、天気や時事ネタなど共通の話題があれば会話を弾ませることができます。まずは挨拶をして、お年寄りの受け答えの反応や声の大きさを確認してから共通の話題を振ってみましょう。また、地元ネタや出身地などのローカルな話題も会話を盛り上げるのに効果的ですし、世代を問わず万人受けするスポーツも会話を展開しやすいのでおすすめです。
-
質の高い介護サービスを提供するためにはご家族と連携をとっておくことも必要です。そのためには、お年寄りだけでなくご家族の方とも積極的に交流してコミュニケーションをとるように心がけましょう。ただし、その際は服装などの身だしなみや態度などのマナーに気を配らなければなりません。いくら思いやりの心をもって接していてもマナーが悪ければ相手に不快感を与えてしまうため、なかなか信頼関係を結ぶことができないからです。
-
介護現場で欠かせないコミュニケーションのスキルをアップしたいと考えているのであれば、高齢者コミュニケーターという資格を取得しましょう。高齢者コミュニケーターは日本式の接し方に加えて欧米式の接し方を融合した技術を学ぶことができるため、コミュニケーションで信頼関係を築くだけでなく、お年寄りの抱えているストレスを和らげるためのカウンセリングの知識も身につけることができます。この資格は経験や年齢を問わないため介護従事者だけでなく、看護師や家族の介護を担っている人なども取得することができます。